BIAクイズ

 一文が抜けたせいで結論までが異なるクイズを作ってみました。
 
 私、バーナードは合衆国大統領に当選後、部下から色々なレクチャーを受けることになった。殆どがつまらない内容だったが、面白いのもたまにはある。反撃される国にとっては面白くないのだろうが、大統領としての責任を強く感じさせられたのが、核ミサイル発射命令のオペレーションだった。
 
 将軍が一枚のICカードを渡しながら言った。
 「このカードは絶対になくさないで下さい。そして今から登録する暗証コードは忘れないようにして下さい。この二つが揃和ない限り核ミサイルは発射できません。核ミサイルの発射命令はカードと暗証を使ってこの携帯端末から行います。」
 「まず、反撃の規模を入力します。ミッションAは相手国の元首個人を狙うものであります。衛星で24時間監視するようになった5年前から可能になりました。」
 「将軍。個人を殺るのに核ミサイルかね?」
 「はい。確実ですし、ここまでしないと相手国にとって脅威にはなりません」
 「続けたまえ」
 「ミッションBは相手国の軍事施設をターゲットするものであります。で、各施設に何発のミサイルをぶち込むかで、B2、B3となります。B’は他国との国境周辺の軍事施設は除外となるのであります。」
 このような調子でA〜Eまでのミッション全てを教えられた。ミッションEとなると相手国の同盟国にもミサイルをぶち込むことになる。
「一旦ミサイルを発射したら止めることはできるのかね?」
「大統領命令で発射されたミサイルは止めようがありません」
 
 大統領就任3ヶ月目のある夜。私は一本の電話で起こされた。
「大統領閣下大変であります。北朝鮮が我が国に向かってテポドンを打ち上げました。」
「何発だ?核が搭載されている可能性は?宣戦布告はされたのか?」
「一発であります。核が搭載されている可能性については調査中であります。宣戦布告については国務省からの連絡はありません」
「我が国に向かっているのは間違いないのかね?」
「軌道から計算して99.99%間違いありません。後30分でワシントン周辺に落下します。」
「大統領として、全軍。特に空軍に対して迎撃の態勢をとるように命令する。それと状況は随時報告するように。」
 そう言って、私は一旦電話を切った。
シークレットサービスと運転手に伝えてくれ。これから急いで空港へ向かう。それから、大統領専用機は緊急発進の準備を」
 ガウンだけを羽織って、大統領専用車に乗り込むと、電話が鳴った。
「大統領、北朝鮮の国家総主席からお電話です。」
「繋いでくれたまえ」
「親愛なる大統領閣下、我が国の反乱分子が貴国に向けてミサイルを発射してしまいました。お許し下さい。しかし、幸いなことに優秀な我が国の人民軍が反乱分子を制圧。生き残った反乱分子の一人から暗証を聞き出し、自爆させることに成功しました。」
「偉大なる将軍閣下。貴国の国民にとって一番望ましい結果となったと祝辞を述べさせて頂きましょう。」
 それだけを述べて、電話を切ることにした。同時にテポドンが自爆したことを知らせる報告が入った。
「運転手君。ホワイトハウスに戻るんだ。着替えたいしな。それと、大統領専用機に向かっている全閣僚はホワイトハウスへ集合するように。30分後から国家安全保障会議だ。」